役割と重要性

役割と重要性

看護とは、どのような健康状態であったとしても、あらゆる場、あらゆる年代の個人、家族、集団、コミュニティにおける健康回復への援助、疾病予防や健康の保持増進、苦痛の緩和を行い、生涯を通しその最期まで誰もが健全に生活していくことができるように、心身だけでなく社会的にも支援することです。

看護師の役割

看護師は、看護の対象となる人々の療養上の世話や、医師の指示の下で診療の補助を行います。ICN(国際看護師協会)が定義する看護師の倫理綱領によると、看護師には「健康を増進」「疾病を予防」「健康を回復」「苦痛を緩和」の4つの役割があり、これらはあらゆる人に対し普遍的に全うし、責任を果たすことが看護師として大切な役割です。
看護師は患者とその家族に寄り添い安心かつ安全に療養生活を過ごせるように支援をします。看護の専門知識を持って、患者が安心、安全に治療を受けるためのサポートや自立を目指した指導を行い、日常生活が支障なく送れるように支援し、自分らしく生きるための援助をすることも看護の仕事です。また、看護師は医療従事者や患者、その家族とコミュニケーションを図り、医療スタッフとの連携と調整、患者と医師の間に立ち橋渡しをし、ときには患者と家族の間に立ち受け皿となることもあります。患者とその家族に対して親身になって寄り添い信頼関係を築きあげ、不安やストレスを解消するための精神的ケアもするのも大切な役割です。

看護師の重要性

医療従事者の中でも、看護師は患者と携わる最も身近な存在です。医師の医療補助や患者の身の回りの世話はもちろんのことですが、看護師の重要性は患者を観察し異変に気付き、適切な処置をすみやかに執り行うことができる状況を作り出すことです。看護師は、常日頃から患者の様子や状態を把握し、患者の異変にいち早く察知し適切な対処をすることが重要です。普段の様子から、些細なことでもいつもと違う点はないか、どこか気になることがないかを探れるのは、患者と接する時間が一番多い看護師だからこそできることです。そのためにも看護師は患者の状態を常に気にかけて変化がないか観察し、忙しい業務の中でも可能な限り患者と時間を共有してコミュニケーションを図り、普段の状態を把握しておく必要があります。看護師は医療スタッフの中で最も患者と接する機会が多く、そうして患者を観察し些細な変化に真っ先に気が付くことで、心身ともに早めのケアを行うことができます。